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SSISingle-Segment Imbalance)
定義の比較

 

「Stengel-Rutkowskiらの本来の正当な定義」

原著モノグラフRisk estimates in balanced parental reciprocal translocations. からSSIの定義についての記述を抜粋して引用します。

Single-segment imbalances are products of translocations with one breakpoint in the terminal end of a chromosome arm or in the short arm region of an acrocentric chromosome resulting in an effective imbalance only for the actual segment of the other chromosome.

このパラグラフをGoogle翻訳をもとに手を加えてみました。

03-cb.pdf (cytogen.jp) 梶井 正先生著「不均衡型転座の子の産まれる確率」からSSIの定義についての記述を抜粋して引用します。

 相互転座に関する二つの染色体断片の片方が小さくて(切断点が末端に近くて)不均衡転座の児の生存に影響せず、大きい断片によって生存が決まるときはsingle-segment imbalanceとよびます。児の生存に影響しない断片の大きさは染色体とその腕(短腕・長腕)によって違い、400バンドレベルでは表-1のようになります。(この表が梶井先生がいうSSIに相当すると考えられます。)

SSIの不均衡は、染色体の短腕、長腕の末端 あるいは端部動原体染色体の短腕領域に一つの切断点を持つ転座の産物で、その結果、他の染色体(相互転座の相手方(counter part)の染色体の実勢の不均衡セグメントにのみ実質的な不均衡が生じます。

表(表1)を下に示しますが切断点で示されるべきSSIが断片の大きさにいつのまにか変わったという印象です。

稲木氏・遠藤先生らは、梶井先生のSSI定義を採用していました。t(11;18)(p15;q11)では、表−1によると11pにはSSIが存在しないと解釈してDSIとして計算したと考えられます。

梶井先生の定義では、Stengel-Rutkowskiらの評価法で正しい確率を計算することはできません。

梶井先生の解説にどこに誤りがあるか端的に説明できません。表-1でなにかすり替わっているような気がするのですが、明確な指摘ができません。




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