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均衡型相互転座保因者のご家族へ
 均衡型相互転座は、病気ではありません。しかし聞いたこともない専門用語に驚かれ、ご本人はとても不安をもたれていると思います。医療関係者でも、理解していない場合が多いのが現状ですが、ご家族は、できるだけ均衡型相互転座を理解して、まずは一緒に悩んであげてください。ご本人は誰にも理解されない孤独感をもっておられると思います。
 これを読まれているのが、もし均衡型相互転座保因者の配偶者であれば、子供に異常がでるのかどうかを心配されているかもしれません。これについては、「心配ない」とか「かならず異常がでる」といえるものではなく、確率でしか示すことはできません。相互転座をもたないカップルからも、染色体異常をもったお子さんは生まれますし、生まれたときの異常のうち染色体が関係しているものはわずか5%にすぎません。染色体の心配ばかりしても、意味がないのですが、少しでも正確な確率を提供(一般の方にも、専門家にも)できるように、このサイトを立ち上げましたので、お近くの遺伝カウンセリング施設と協力して、お役に立てればと思います。
 均衡型相互転座保因者のご両親が、これを読まれているかもしれません。均衡型相互転座は親の世代から遺伝によって受け継がれてきたものが多いのは、事実です。しかし病気ではありません。染色体の個性といってもいいと思います。検査を受けたから分かってしまっただけで、知らずに幸せな人生をおくっているひとも多いはずです。決して特別なことが、起こっているのではなく、染色体の一部分が入れ替わっているだけで、普通は何の障害もありません。現に貴方のお子さんは元気に育っていることからも、お分かりになると思います。
 最近、日本にも遺伝カウンセリング(遺伝相談)ができる施設が増えてきました。通常30分から1時間は時間をとって、分かりやすく説明をしてくれるはずです。京都大学のいでんネットに全国の遺伝相談施設のリストがありますので、一度ご覧ください。

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